【コラム】
1997年の弥生賞、1番人気は前年の朝日杯3着で、新種牡馬として台風の目のようになっていたメジロライアン産駒のエアガッツ、2番人気が新馬を逃げて楽勝した良血のサイレンススズカであった。
後に皐月賞とダービーの二冠を制覇するサニーブライアンは5番人気、注目度は低かった。
弥生賞のスタートの時刻が近づくと、ゲート入れの最中にサイレンススズカはまだ2戦目、初めての大観衆ということもあり、騎手を振り落してゲートをくぐってしまう。
案の定、外枠発走となり、10馬身以上出遅れてサイレンススズカのレースは終わってしまった。
レースは残り800mあたりから、武豊騎手の3番人気ランニングゲイルが一気に捲って先頭に立ち、そのまま後続に3馬身差をつけて押し切ったのであった。
父ランニングフリーは、GⅠで掲示板に載る常連だったが、いわゆる脇役でマイナー血統である。
ランニングゲイルもその後はダービーで5着などあるが、オープンを1度勝っただけにとどまった。
サイレンススズカは、5歳になると宝塚記念を含む重賞5連勝、あの天皇賞の前の毎日王冠ではエルコンドルパサーやグラスワンダーを寄せつけず、種牡馬になっていたら…と思う。
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